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2025年10月4日土曜日

note内の禍話リライトを網羅したページを作成しました (ほぼ完成)

note内で公開されている禍話リライトを、放送ごとに表形式でまとめたページを作成しました。下記のページに公開しています。

放送ごとにまとめたページだけでなく、下記の形式でまとめたページも用意しました。

先日の記事で暫定版を作成したと報告しましたが、今回でひとまずの完成とします。note内の禍話リライトは、までに公開されたものについては、すべて掲載されているはずです。実際には抜けがあるかもしれませんが……。

現在、禍話リライトまとめの方針は下記の通りです。

  • 基本的に、noteに掲載された禍話リライトを対象とします。note以外のウェブサイトも可能な範囲でまとめます。ただし、同じ内容であれば、noteの記事を優先します。
  • リライト以外の禍話の二次創作 (ファンアート) も、可能な範囲で対象とします。イラスト、漫画、映画、朗読などのことです。こちらも、基本的にはnoteで公開されたものを優先します。
  • 公式の書籍でのリライトやコミカライズなども、まとめの対象として検討しています。現状は全く手を付けていません。
  • 怪談の題名は「禍話 簡易まとめWiki」のものをお借りしています。
  • データはJSON形式で管理しています。暫定的に、「禍話リライトまとめ」でJSONデータを公開しています。「禍話 簡易まとめWiki」の内容を引用していることに留意する必要はありますが、少なくとも編集者である私の権利は放棄します (そもそも著作権は発生していないと思います)。

現在、下記の課題があると認識しています。

  • 前述の通り、公式の書籍や漫画もまとめの対象にすることを検討しています。
  • 他のウェブサイトでのリライトや二次創作は、一部しか対応できていません。現状、noteに紹介する記事があったもの、「禍話 簡易まとめWiki」で紹介されていたものは掲載しました。
  • JSONデータをブログ記事に掲載していますが、あくまで暫定的なものです。データとして扱いにくいため、公開方法の変更を検討しています。
  • リライトの投稿日時が、時刻が無い日付だけのデータの場合、投稿日時の表示が不正確になります。

まとめに抜けや誤字などの問題があれば、コメント欄などでご報告いただけますと幸いです。ご要望にも可能な範囲でお応えします。

2025年9月23日火曜日

禍話リライトまとめ (暫定版) を作成しました

禍話リライトの一覧がほしいと思い、禍話リライトを列挙した表を作成しました。 怪談の題名は「禍話 簡易まとめWiki」に準拠しています。今のところはnoteのみです。 下記のページに公開しています。

既にそのような一覧表は存在するかもしれませんが、JSONファイルでまとめたデータを作成する予定であるため、無駄にはならない……はず。

現状は暫定版です。下記の課題があるという認識です。

  • noteのAPIから検索でデータを収集し、手作業で選定しました。検索に引っ掛からなかったもの、手作業で誤って除外したものなどが含まれる可能性があります。
    • 題名がWikiのものと異なるものは、検索でヒットしにくいです。Wiki掲載の題名がシンプルなものも、同様に検索しにくいです。
    • 逆に、間違って検索でヒットしたものを除外し損ねていることもありました。この件は解決したはずです。
    • 何らかの理由でWikiに登録されていない回は、現状は載っていません。追加する予定です。可能な範囲で解消しました。
  • 諸事情により、一部の雑談パートなどが除外されています。追加する予定です。
  • Mシリーズもの (「ネンネシナ」など) をまとめた記事の扱いに悩みながら作ったため、扱いがまちまちです。基本的には全部追加する予定です。追加しました。
  • 目次を追加する予定です。追加しました。
  • 前述の通り、JSON形式のデータを公開する予定です。公開方法は未定です。ひとまず、「禍話リライトまとめ」に掲載しました。GitHubなどがいいのでしょうか。
  • note以外のウェブサイトや書籍なども、可能であれば対応したいです。優先順位は低め。試験的に一部のウェブサイトは追加しました。

また、noteの禍話リライト以外にも、下記のコンテンツもまとめの対象とする方針です。現状、noteに掲載されているものに限定しています。将来的には拡大したいところ。

  • 連作のまとめ記事。「ネンネシナ」、「洞窟の夢」、「ぼーだーの動画」などのシリーズ化している作品をまとめたもの。
  • 禍話のエピソードに関連する事件、夢などにまつわる記事。
  • ファンアート。イラスト、漫画、動画など。

要望などがあれば、可能な範囲で対応します。

2025年1月6日月曜日

Creepypasta私家訳『私のためじゃない美』(原題“Aesthetically Pleasing”)

唇の写真

"Lips." by Haleyface is licensed under CC BY 2.0.

作品紹介

男たちの欲望に答え続けた女の、ありふれた絶望の物語。

作品情報
原作
Aesthetically Pleasing (Creepypasta Wiki、oldid=1492462)
原著者
GreyOwl
翻訳
閉途 (Tojito)
ライセンス
CC BY-SA 4.0

私のためじゃない美

私は自分の外見を変えることは好きじゃない。でも、社会に馴染むためには必要なこと。男性のほとんどは、女性のほとんどが仄めかす茶番じみた真似事が嫌いらしい。男たちは自然体の美を望んでいるそうだ。でも、男たちはおおげさに加工されたタレントたちが涎を垂らすほどに大好きだ。自分の住む町をうろつく女の子たちとまるで違いがないのに。こんなことが普通だから、ハリウッドの女たちの不自然な美を真似なければならないと言われるせいで、女の子たちはメイクに泡を立て、毎日様々な化粧ブラシを使って自分の欠点をごまかす。

私はそんな女の子たちと違わない。

私はメイクが大好き、本当に。でも、悩みの種でもある。ただの映画館デートの準備をするためだけに、私が頭の中に思い描いた美を完璧に実現しようとするのを、彼は数時間リビングルームで待たないといけない。多くの女性たちと同じように、完璧にメイクを終えて、私の偽物の鏡像が楽しそうに笑みを浮かべるまで、私は洗面所を出ようとしない。

彼や世間の男たちは知らないけれど、自然体なんてものはもう存在しない。私の仲間内では、タネも仕掛けもない人は、どんな美を陳列していても、もう見向きもされない。官能的な目、ふっくらとした赤い唇、輝く肌、長く魅力的な髪をお出ししないと、世界から相手にされない。ただのバケモノ。

私たち女性はこんな浅薄な結論に達してしまったけれども、私たちはよく彼から自分の素の美の素晴らしさを認めるように圧力をかけられる。それでも、私たちは、そう私自身も含めて、かつて私たちの本性を目撃してしまった男たちのせいで、数えきれないほどに過酷な苦しみを経験してきた。私は自分の外見を愛せるようになりたい。私は自分に自信を持ちたいし、私は美しいんだと世界に叫びたい。でも、現実はそんな冒涜的な発言を許してくれない。

私は恐れているのに、彼がどう反応するか分からないのに、羽目を外してしまい、彼に泊まっていいと言ってしまった。

なんて馬鹿だったんだろう。

私がシャワーを浴びていると、洗面所のドアがバタンと開く音が聞こえた。私以外の人にとっては、それは親密な関係に続くやや危険な道への誘い。でも、私にとっては、恐怖を誘うもの。全く予想通りに、聞きなれたショックを受けた声が響きわたった。

「な、何なんだ、これ」

彼は震えながら言った。

私はお湯を止めると、躊躇いながらゆっくりとシャワーカーテンを開いた。晒してしまうと、彼は私と目が合ったが、その視線は私の裸体を上から下へと進んでいった。それは彼がかつて愛していたヒトの体。彼が私の顔を見たときの表情は、胸が張り裂けるような悲痛なものだった。

「これのこと、話してもいいかな」

私が尋ねてみると、彼は後ずさり始めた。目は恐怖により狂気を帯びていた。

彼は頭を横に振った。身震いし、脚をもつれさせた。

「鼻どこにあるんだよ。お、お前、一体何なんだ」

彼はヒステリックな態度で言い返してきた。

私は重い溜息を洩らし、彼に向けて腕を伸ばした。

「お願い、こんなことはやめて」

私は彼に懇願した。

彼は後ずさりし続けた。彼は素早く顔をドアに向け、どれほど走れば逃げられるか計算した。

「お前は逃げられない」

私は頭を横に振った。涙が頬を流れ落ちた。

私が突然に低い声を出したため、彼の注意は私の方に戻った。彼の表情は急に声の調子が変わったことで、さらに恐怖で歪んだ。過去の男たち全員と同じように、彼はドアに向かって走っていき、殺気立った様子でドアノブを回した。ドア枠に設置された無数の錠を開けることを忘れていた。

私はしばらく眺めていた。彼の恐怖を、衝撃を、私への露骨な嫌悪を観察した。まるでそれが何年も続いたかのように、怒りが爆発し始めた。私を見捨てようとした彼を目撃したときの失望感が、自分の真の姿を見せようとしたときの勇気を忘れさせた。そう、付け髪、偽舌、義鼻、義耳、栗色のコンタクトレンズ、コラーゲンでいっぱいの唇が無い私の姿を……。彼を喜ばせようとした私の努力を彼は認めなかった……。前の彼たちと全く同じように、彼は私を酷く醜いと思っていた。

だから、彼が最後の錠と格闘し、助けを求めて絶叫している最中、私は歩み寄り、ドアの錠を開けるのを助けた。彼は外に出ると、廊下を走り始めたが、廊下にいる女性の数が増えていることに気付いていなかった。彼は女性の一人に駆け寄ると、私と見なしたバケモノを指さした。女性は彼を安心させ、彼を地面に座らせると、他の様々な人たちも彼の周りに集まってきた。徐々に、彼が差し迫った状況にあることが理解されてきた。女性たち全員が自分の仮面を外した。社会の普通に閉じ込められてきた私の仲間たちだ。彼女たちは彼をバラバラに引き裂き始めた。

2025年1月5日日曜日

Creepypasta私家訳『肖像画』(原題“The Portraits”)

窓枠の写真

"Frame 2" by ~jar{} is licensed under CC BY 2.0.

作品紹介

かなり古典的なクリーピーパスタです。

Creepypasta Wikiでは“Suggested Reading”や“Historical Archive”に指定されています。

作品情報
原作
The Portraits (Creepypasta Wiki。oldid=1512698)
原著者
不明
翻訳
閉途 (Tojito)
ライセンス
CC BY-SA 4.0

肖像画

森の中に狩人がいた。長い狩りで一日を費やした後、気付けば巨大な森の真ん中にいた。徐々に暗くなり、方向を見失った彼は、ますます圧迫する群葉を抜けるまで、一つの方向を進むことにした。

数時間が過ぎたように思う頃、狩人は小さな空地の中で小屋に出くわした。暗くなっていたことに気付き、狩人は夜を小屋の中で過ごせるか確認することにした。近付いてみると、ドアは少し開いていた。誰も中にはいなかった。狩人はごろりとシングルベッドに横たわった。朝に家主に事情を説明することにした。

小屋の内部を見渡すと、壁にいくつか肖像画が飾ってあって驚いた。どれも信じられないほど仔細に描かれている。肖像画は例外なく、狩人をじっと見下ろしているようだった。容貌は憎悪と悪意の表情で歪んでいた。狩人は見つめ返すうちに、徐々に気味が悪くなっていった。狩人は憎悪に満ちた数多くの顔を懸命に無視しようとして、壁に向き直った。狩人は疲れ果て、落ち着かない気持ちのまま眠りに就いた。

翌朝、狩人は目覚め、振り向いた。予期せず朝日を浴びて目を瞬かせた。見上げてみると、小屋には肖像画は無く、窓があるだけだった。