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2025年1月5日日曜日

Creepypasta私家訳『肖像画』(原題“The Portraits”)

窓枠の写真

"Frame 2" by ~jar{} is licensed under CC BY 2.0.

作品紹介

かなり古典的なクリーピーパスタです。

Creepypasta Wikiでは“Suggested Reading”や“Historical Archive”に指定されています。

作品情報
原作
The Portraits (Creepypasta Wiki。oldid=1512698)
原著者
不明
翻訳
閉途 (Tojito)
ライセンス
CC BY-SA 4.0

肖像画

森の中に狩人がいた。長い狩りで一日を費やした後、気付けば巨大な森の真ん中にいた。徐々に暗くなり、方向を見失った彼は、ますます圧迫する群葉を抜けるまで、一つの方向を進むことにした。

数時間が過ぎたように思う頃、狩人は小さな空地の中で小屋に出くわした。暗くなっていたことに気付き、狩人は夜を小屋の中で過ごせるか確認することにした。近付いてみると、ドアは少し開いていた。誰も中にはいなかった。狩人はごろりとシングルベッドに横たわった。朝に家主に事情を説明することにした。

小屋の内部を見渡すと、壁にいくつか肖像画が飾ってあって驚いた。どれも信じられないほど仔細に描かれている。肖像画は例外なく、狩人をじっと見下ろしているようだった。容貌は憎悪と悪意の表情で歪んでいた。狩人は見つめ返すうちに、徐々に気味が悪くなっていった。狩人は憎悪に満ちた数多くの顔を懸命に無視しようとして、壁に向き直った。狩人は疲れ果て、落ち着かない気持ちのまま眠りに就いた。

翌朝、狩人は目覚め、振り向いた。予期せず朝日を浴びて目を瞬かせた。見上げてみると、小屋には肖像画は無く、窓があるだけだった。

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